特集 消化器ステント留置
1 .消化管ステント留置(4)大腸狭窄に対する内視鏡的ステント留置術
松田 明久
1
,
山田 岳史
1
,
松本 智司
2
,
小泉 岐博
1
,
進士 誠一
1
,
太田 竜
1
,
高橋 吾郎
1
,
原 敬介
1
,
吉田 寛
1
1日本医科大学消化器外科
2日本医科大学千葉北総病院外科・消化器外科
キーワード:
閉塞性大腸癌
,
大腸ステント
,
経肛門的減圧管
Keyword:
閉塞性大腸癌
,
大腸ステント
,
経肛門的減圧管
pp.1221-1227
発行日 2019年8月20日
Published Date 2019/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000906
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2012 年に本邦でも大腸ステントが保険収載され,現在4 製品が市販されている.ステント治療自体の適応・除外の判断とともに,各製品の特徴を理解したうえでの使用が重要である.緩和治療目的の留置では緊急手術に比べその低侵襲性,QOL 維持効果から有効な治療法として推奨されている.今後はステント留置症例に対する化学療法の検討が必要であろう.一方,術前減圧目的の留置は,長期予後に関するエビデンスの不足から依然として一定の見解を得ていない.また,経肛門的減圧管との比較では限られたエビデンスではあるものの,大腸ステントの短期成績における優越性が示されている.本治療は未解決な点も多い治療法であることから,今後さらなる検討が望まれる.
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