特集 消化管粘膜下腫瘍(SMT)の診療
12.胃でみられる粘膜下腫瘍
岩室 雅也
1
,
岡田 裕之
1
1岡山大学病院消化器内科
キーワード:
胃粘膜下腫瘍
,
超音波内視鏡検査
,
GIST
,
平滑筋腫
Keyword:
胃粘膜下腫瘍
,
超音波内視鏡検査
,
GIST
,
平滑筋腫
pp.1541-1548
発行日 2018年10月20日
Published Date 2018/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000565
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胃粘膜下腫瘍には消化管間質腫瘍(gastrointestinal stromal tumor;GIST),平滑筋腫,神経鞘腫などの間葉系腫瘍や脂肪腫のほか,異所性膵や炎症性類線維ポリープ,神経内分泌腫瘍,胃壁外からの圧排など多様な病態が含まれる.これらの鑑別には超音波内視鏡検査が有用である.また胃粘膜下腫瘍に対しては,「GIST診療ガイドライン」に掲載された診療アルゴリズムに従って検査・治療を行う.日常診療で遭遇する胃粘膜下腫瘍の大多数は腫瘍径2 cm未満かつ無症状であり,経過観察が許容される.一方,有症状,腫瘍径5.1 cm以上,または生検でGISTと診断された症例や,潰瘍形成,辺縁不整,腫瘍の増大など悪性所見を伴う場合は手術適応となる.
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