特集 消化管粘膜下腫瘍(SMT)の診療
11.食道でみられる粘膜下腫瘍
島田 英雄
1
,
西 隆之
1
,
冨田 さくら
2
,
千野 修
3
,
小澤 壯治
4
,
幕内 博康
5
1東海大学大磯病院外科
2東海大学大磯病院病理診断科
3東海大学東京病院外科
4東海大学医学部消化器外科
5東海大学八王子病院外科
キーワード:
食道粘膜下腫瘍
,
食道良性腫瘍
,
食道非上皮性腫瘍
Keyword:
食道粘膜下腫瘍
,
食道良性腫瘍
,
食道非上皮性腫瘍
pp.1533-1540
発行日 2018年10月20日
Published Date 2018/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000564
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食道粘膜下腫瘍(SMT)の多くは良性腫瘍で隆起型である.自覚症状を認めるものは少なく,内視鏡検査で発見されることが多い.一般的に小さな食道SMTでは,経過観察される症例も多いがコンセンサスはない.内視鏡所見での特徴的な形態や色調から鑑別診断が容易な症例もある.食道SMTのなかでもっとも頻度の高いのは平滑筋腫である.しかし,内視鏡所見から平滑筋腫ときわめてまれでかつ悪性の可能性を有する食道GISTの鑑別は難しい.生検診断が必要でGISTと診断されれば外科手術の適応となる.また上皮性腫瘍でも,SMT様の形態を呈するものがある.その多くは悪性腫瘍であり,確定診断後には各疾患に応じた治療が選択される.
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