特集 消化管粘膜下腫瘍(SMT)の診療
13.十二指腸でみられる粘膜下腫瘍
角嶋 直美
1
,
吉田 将雄
1
,
川田 登
1
,
滝沢 耕平
1
,
松林 宏行
1
,
小野 裕之
1
1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科
キーワード:
神経内分泌腫瘍
,
消化管間質腫瘍
,
十二指腸癌
,
ブルンネル腺過形成
,
囊胞
Keyword:
神経内分泌腫瘍
,
消化管間質腫瘍
,
十二指腸癌
,
ブルンネル腺過形成
,
囊胞
pp.1549-1554
発行日 2018年10月20日
Published Date 2018/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000566
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十二指腸にみられるSMT様隆起のほとんどは良性であり,ブルンネル腺過形成,囊胞やリンパ管腫などである.一方,治療対象となる病変は,NET,GIST,十二指腸粘膜下層以深への浸潤癌,悪性リンパ腫,転移性腫瘍,gangliocytic paragangliomaであり,その疾患頻度はまれである.十二指腸SMT様病変の,白色光内視鏡における良悪性の鑑別には,色調・形態やサイズに加え,鉗子による感触でcushion signの有無が重要である.超音波内視鏡で,主座やエコーレベルにより,鑑別診断がある程度可能であるが,cushion sign陰性のSMTでは表面の陥凹やびらん,潰瘍からの生検が望ましい.
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