特集 大腸腫瘍治療後のサーベイランス
2 .SSA/P摘除後のサーベイランス
佐野 亙
1
,
佐野 寧
1
1佐野病院消化器センター
キーワード:
SSA/P
,
細胞異型
,
サーベイランス内視鏡
,
interval cancer
,
serrated polyposis syndrome
Keyword:
SSA/P
,
細胞異型
,
サーベイランス内視鏡
,
interval cancer
,
serrated polyposis syndrome
pp.981-986
発行日 2018年6月20日
Published Date 2018/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000434
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大腸鋸歯状病変のうちSSA/Pは前癌病変と考えられており,欧米ではSSA/Pはすべて切除対象病変とされている.本邦では明確な治療指針は確立されていないが,SSA/Pは内部に細胞異型を伴うと急速に癌化する可能性が指摘されており,われわれの検討によると,この細胞異型を伴う確率は病変サイズの増大とともに有意に上昇し(5 mm以下:0%,6~9 mm:6.0%,10 mm以上:13.6%),5 mm以下の病変では細胞異型を伴う可能性がきわめて低いことから,6 mm以上のSSA/Pが切除の適応と考える.また,SSA/P切除後は腺腫同様,3年以内にサーベイランス内視鏡を行うのが妥当と思われる.なお,SSA/Pは病変境界が不明瞭なことが多いため不完全切除率が高く,切除後は遺残がないかどうかを十分に確認する必要がある.
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