特集 大腸腫瘍治療後のサーベイランス
4 .早期大腸癌内視鏡摘除後のサーベイランス
南出 竜典
1
,
池松 弘朗
1
,
新村 健介
1
,
大野 康寬
1
,
矢野 友規
1
1国立がん研究センター東病院消化管内視鏡科
キーワード:
早期大腸癌
,
内視鏡摘除
,
サーベイランス
Keyword:
早期大腸癌
,
内視鏡摘除
,
サーベイランス
pp.995-1000
発行日 2018年6月20日
Published Date 2018/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000436
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大腸粘膜内癌(pTis癌)の内視鏡摘除後サーベイランスは,JPS (Japan Polyp Study)の結果に基づくと,2回のTCSの後,3年以上の間隔を空けてもよい.一方,リンパ節転移のリスクを有する粘膜下層浸潤癌(pT1癌)について,内視鏡摘除単独で長期経過観察を行った報告は少ない.今回,当院における186例を対象として,再発率・7年無病生存率・7年全生存率に関する遡及的検討を行った.経過観察期間中央値は約7年で,高リスク群のpT1癌には外科的追加切除が推奨され,高リスク群だけでなく直腸pT1癌は結腸pT1癌と比較して再発率が有意に高い結果となった.さらに,再発までの期間が5年を超えた症例がみられ,pT1癌内視鏡摘除後は5年以上の経過観察を要すると考えられた.
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