特集 IBD 関連大腸腫瘍の診断・治療update
Ⅵ.潰瘍性大腸炎関連大腸腫瘍に対する至適サーベイランス法の検討─ Targeted biopsy vs Random biopsy
畑 啓介
1
,
品川 貴秀
1
,
渡邉 聡明
1
1東京大学腫瘍外科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
サーベイランス内視鏡
,
大腸癌
,
狙撃生検
,
ランダム生検
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
サーベイランス内視鏡
,
大腸癌
,
狙撃生検
,
ランダム生検
pp.47-51
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000147
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潰瘍性大腸炎に合併する大腸癌のサーベイランスの生検方法に関する多施設ランダム化比較試験を行った.Target 群はdysplasia を疑う病変からの狙撃生検と病変の有無にかかわらず直腸1 カ所からのランダム生検を行い,Random群ではdysplasia を疑う病変からの狙撃生検に加え10 cm ごとに4 カ所のランダム生検を行った.主要エンドポイントである1 回の大腸内視鏡当りの腫瘍個数は両群でほぼ同等であり有意差は認められなかった.また,炎症がまったくない部位からのランダム生検からはdysplasia は1 病変も発見されず,炎症の既往もない部位からのランダム生検は不要と考えられた.狙撃生検のみのサーベイランスが一般病院でも許容されるかどうかは今後の検討が必要と考えられた.
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