特集 ガイドラインに基づいた肝癌診療
3.肝癌治療の実際(5)肝移植
坂本 和彦
1
,
永野 浩昭
2
1都志見病院外科
2山口大学大学院医学系研究科 消化器・腫瘍外科学
キーワード:
肝細胞癌
,
肝移植
Keyword:
肝細胞癌
,
肝移植
pp.641-646
発行日 2018年5月20日
Published Date 2018/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000351
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肝細胞癌に対する肝移植は肝癌診療ガイドライン改訂においても患者条件はChild‒Pugh C,腫瘍条件はミラノ基準が推奨され,これは脳死・生体を問わず肝移植の保険適応である.ミラノ基準から約20 年経過しており,新たな基準も報告されているが,本ガイドラインではエビデンスとしては低く,推奨されるに至っていない.ダウンステージングや肝移植後の再発に対する治療についてもエビデンスの高い新たな推奨はないが,再発予防についてはmammaliantarget of rapamycin 阻害薬による再発抑制効果が示唆されており,本邦でも肝移植後の免疫抑制薬の使用法が再考される可能性がある.
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