特集 自己免疫性膵炎(AIP)
5 .自己免疫性膵炎の膵外病変
藤森 尚
1
,
伊藤 鉄英
3
,
三木 正美
2
,
立花 雄一
2
,
河邉 顕
1
,
小川 佳宏
2
1九州大学病院肝臓・膵臓・胆道内科
2九州大学大学院医学研究院病態制御内科
3福岡山王病院肝臓・胆のう・膵臓・神経内分泌腫瘍センター/国際医療福祉大学
キーワード:
自己免疫性膵炎
,
IgG4 関連疾患
,
膵外病変
Keyword:
自己免疫性膵炎
,
IgG4 関連疾患
,
膵外病変
pp.181-187
発行日 2018年1月20日
Published Date 2018/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000227
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自己免疫性膵炎(autoimmune pancreatitis;AIP)は当初より多彩な膵外病変を伴うことが知られており,AIP および膵外病変を包括する全身疾患として,IgG4 関連疾患の疾患概念が確立されるに至った.硬化性胆管炎,硬化性涙腺炎・唾液腺炎,後腹膜線維症が代表的な膵外病変であるが,そのほかにも呼吸器病変,腎病変などが挙げられる.各領域の診断基準が整理されており,全身疾患としての認識が重要である.AIP 同様,いずれの膵外病変もステロイド治療へ良好に反応するが,再燃率は比較的高い.膵外病変はAIP と同時性,異時性に合併することが知られており,AIP 診療において常に注意する必要がある.
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