特集 内視鏡検診の実態と今後の課題
8 .費用対効果の視点からみた大腸がん検診
関口 正宇
1
,
松田 尚久
1
1国立がん研究センター中央病院検診センター、同 内視鏡科、国立がん研究センター社会と健康研究センター検診開発研究部
キーワード:
費用対効果
,
大腸がん検診
Keyword:
費用対効果
,
大腸がん検診
pp.1589-1595
発行日 2017年10月20日
Published Date 2017/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000147
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大腸がん検診の実施に際しては,限られた医療費や医療資源をいかに有効活用するかという視点が必要であり,その意味で費用対効果分析が必須といえる.海外では,大腸がん検診に関する費用対効果分析を積極的に行い,その分析結果を検診政策に反映させているケースもみられる.一方,日本ではこれまでそのような分析がほとんど行われてこなかったが,近年,日本のデータを用いたモデル分析から,大腸がん検診施行が未施行に比べ費用対効果に優れる点,さらには大腸内視鏡の積極的な活用が費用対効果の観点からより優れる可能性が報告された.抗がん剤などの医療費が高騰し続けるなか,大腸がん検診の費用対効果分析の重要性はますます増してくるであろう.
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