Japanese
English
今月の主題 知っておきたいまれな大腸悪性腫瘍
主題症例
扁平上皮癌
Squamous Cell Carcinoma
吉田 直久
1
,
岸本 光夫
2
,
村上 貴彬
1
,
小木曽 聖
1
,
廣瀬 亮平
1
,
稲田 裕
3
,
内藤 裕二
1
,
伊藤 義人
1
,
臼井 智彦
4
,
葛西 恭一
4
,
長谷川 大祐
5
,
森本 泰隆
6
,
八木 信明
7
,
土山 寿志
8
,
藤田 泰子
4
,
柳澤 昭夫
4
Naohisa Yoshida
1
1京都府立医科大学附属病院消化器内科
2京都府立医科大学附属病院病院病理部
3京都府立医科大学附属北部医療センター消化器内科
4西陣病院消化器内科
5綾部市立病院消化器内科
6松下記念病院消化器内科
7朝日大学歯学部附属村上記念病院消化器内科
8石川県立中央病院消化器内科
キーワード:
扁平上皮癌
,
肛門管
,
NBI
,
narrow band imaging
Keyword:
扁平上皮癌
,
肛門管
,
NBI
,
narrow band imaging
pp.344-349
発行日 2016年3月25日
Published Date 2016/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403200577
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疫学
大腸癌はその多くが腺癌であり,扁平上皮を有する腫瘍〔扁平上皮癌(squamous cell carcinoma ; SCC),腺扁平上皮癌(adenosquamous carcinoma ; ASC)〕は非常にまれとされ大腸悪性腫瘍全体の0.2%程度とされている1).扁平上皮癌は部位的には直腸・肛門管に発生することが多いが,結腸に発生する症例もある.肛門管は,恥骨直腸筋付近部上縁より肛門縁までの管状部であり(『大腸癌取扱い規約 第8版』2)),Herrmann lineより肛門側とされる(Fig. 1).肛門管癌は大腸悪性腫瘍における頻度は0.7〜1.8%であり,組織学的には腺癌が70%程度,扁平上皮癌が18%程度であり,扁平上皮癌の頻度は結腸や直腸に比して極めて高い3).
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