特集 透析患者の骨粗鬆症と骨折を理解する
5.骨粗鬆症の非薬物療法(1)食事療法からの予防
秋島 政美
2
,
池田 謙三
1
1医療法人社団望生会泉が丘内科クリニック
2医療法人社団望生会泉が丘内科クリニック 栄養相談室・腎臓病病態栄養専門管理栄養士
キーワード:
骨粗鬆症
,
透析
,
食事療法
Keyword:
骨粗鬆症
,
透析
,
食事療法
pp.308-315
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003343
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透析例における骨粗鬆症は,保存期の高リン(P)尿症に端を発した続発性であり,加齢やサルコペニア/フレイル問題が複雑に混在する病態である.食事療法による予防は,高P血症対策を考慮したたんぱく質摂取と十分なエネルギー確保が基本となる.栄養アセスメントは,ベッドサイドでの聞き取りが患者の身体的負担軽減,時間的節約となり,透析開始直後が正確なことが多い.エネルギー量充足には,主食(炭水化物)量遵守が有効かつ簡便なアプローチと思われる.血清カルシウム(Ca),PTHは薬物療法の調整下にあり,サプリメントによるCa/P値への影響を伝えることが重要である.

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