特集 透析患者の骨粗鬆症と骨折を理解する
4.骨粗鬆症の薬物治療(6)抗RANKL抗体
中田 純一郎
1
,
鈴木 祐介
1
1順天堂大学医学部腎臓内科
キーワード:
抗RANKL抗体
,
デノスマブ
,
低カルシウム血症
Keyword:
抗RANKL抗体
,
デノスマブ
,
低カルシウム血症
pp.303-307
発行日 2025年3月10日
Published Date 2025/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003342
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デノスマブは,RANKLを標的としたヒト型IgG2モノクローナル抗体で,骨吸収を抑制することで骨強度を増強すると考えられている.国内ではプラリア®(60 mg)が骨粗鬆症に適応があり,透析患者でも健常者同様60 mgを6カ月に1回投与する.国内外の研究では,骨密度を増加させる一方,低カルシウム血症の発症率が高いことが示されている.とくに透析患者ではカルシウム値の定期的な監視と,PTHの管理やカルシウム製剤,活性型ビタミンD製剤の調整が重要である.また,薬剤中止後の骨折リスク上昇も報告されており注意が必要である.

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