透析患者の薬,どう使いわける?
透析患者における骨粗鬆症治療
谷口 正智
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1 福岡腎臓内科クリニック
キーワード:
CKD
,
透析
,
骨粗鬆症
Keyword:
CKD
,
透析
,
骨粗鬆症
pp.1343-1351
発行日 2022年9月10日
Published Date 2022/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002309
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日本骨粗鬆症学会の「生活習慣病骨折リスクに関する診療ガイド」では,慢性腎臓病(CKD)を糖尿病と並んで,続発的に骨粗鬆症による骨折リスクを上昇させる疾患に挙げている.Ensrudらは9,704人の65歳以上女性コホート集団での検討にて,CKDステージG2以上を対照群とした場合,G3aにて1.57倍,G3b以下にて2.32倍の大腿骨頸部骨折リスクが上昇することを報告した.透析患者においても米国腎臓統計システム(USDRS)の検討で,同年代の健常者に比べて男性透析患者で4.44倍,女性で4.40倍,大腿骨頸部骨折リスクが上昇することが報告されている.CKD患者の骨折リスクが上昇する要因として考えられるのが,二次性副甲状腺機能亢進症,無形成骨症,ビタミンD欠乏,アルミニウム過剰,転倒リスク,CKDに伴う栄養障害,酸化ストレスなどである.
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