ケース・スタディ
腹膜透析継続中に尿毒症に至った1例
杉田 和哉
1
,
細谷 幸司
1,2
,
内山 清貴
1
,
伊藤 純
1
,
鷲田 直輝
1
1国際医療福祉大学成田病院腎臓内科
2 国際医療福祉大学病院腎臓内科
キーワード:
腹膜透析
,
尿毒症
,
HIF-PH阻害薬
Keyword:
腹膜透析
,
尿毒症
,
HIF-PH阻害薬
pp.1689-1693
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003249
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症 例:38歳,男性 主 訴:食思不振,全身倦怠感 既往歴:糖尿病,糖尿病性網膜症,扁桃周囲膿瘍,脳梗塞 家族歴:父,父方叔父,父方祖父母が糖尿病 生活歴:機会飲酒,喫煙なし 現病歴:糖尿病性腎症のため,X年6月に腹膜透析(PD)を導入.PDのメニューとしては2.5%ブドウ糖透析液による自動腹膜透析(APD)を使用し,最終注液にイコデキストリン透析液も使用していた.PD導入時の総合Kt/V:1.73(腎のKt/V:0.96+PDのKt/V:0.7)であった.X+3年1月頃から徐々に鉄の利用障害が進行し,食思不振や倦怠感もきたすようになった.尿量について患者に尋ねても言葉を濁していた.このため,PDと血液透析(HD)との併用の話を開始していたが,患者本人が希望しなかった.X+3年4月に外来主治医が変更.新しい外来主治医もHDとの併用について定期的に情報提供を行っていた.X+3年9月になると患者はHDとの併用を希望するようになったため,当科入院となった.
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