Japanese
English
特集 腎疾患の診断と治療 最前線
VII.各論6:腎不全と腎代替療法(診断と治療)
5.腹膜透析導入基準
Criteria and timing for induction of peritoneal dialysis
内山 清貴
1
,
鷲田 直輝
1
Uchiyama Kiyotaka
1
,
Washida Naoki
1
1国際医療福祉大学医学部・成田病院 腎臓内科
キーワード:
腹膜透析
,
残存腎機能
,
shared decision making(SDM)
,
高齢者
,
腹部手術歴
Keyword:
腹膜透析
,
残存腎機能
,
shared decision making(SDM)
,
高齢者
,
腹部手術歴
pp.612-616
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001674
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1 はじめに
腹膜透析(peritoneal dialysis:PD)は腎代替療法の1つであり,すべての末期腎不全患者に対して門戸を開いている(はずである)。本稿の主題から外れるため詳述は避けるが,最近の診療報酬改定も,PDにとっては追い風となっている(はずである)。しかし,2022年末の統計において,全透析患者に占めるPD患者の割合はわずか3.2%であり,なかなか「3%」の壁を大きく打開できない1)。PDは血液透析(hemodialysis:HD)ほど長期には継続できないと考えられるため,新規透析導入患者に占めるPD導入の割合はもう少し高いが,それでもたかが5.6%であり,世界的にみても,わが国はPDが有効活用されていない国であるといえよう2)。
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