特集 いざ実践!透析患者の栄養管理
コラム5:ミネラルについて―過不足時の症状と対策
射場 裕美子
1
1佐賀大学医学部附属病院栄養治療部・管理栄養士
キーワード:
ミネラル
,
透析
,
過剰と不足
,
相互作用
Keyword:
ミネラル
,
透析
,
過剰と不足
,
相互作用
pp.1564-1569
発行日 2024年11月10日
Published Date 2024/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003220
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ミネラル欠乏時に一般的にみられる症状について表1に示しているが,とくに透析患者において欠乏が報告されているミネラルは,亜鉛,セレン,マンガンであるといわれている.亜鉛欠乏症とセレン欠乏症については,診断指針と基準が定められている.これらの元素が欠乏する理由として,①食事制限,②透析による除去が機序としてあげられる.マンガンは欠乏症として糖尿病発症リスクを増加させるといわれているが,日本人の摂取量は必要量を大きく上回っていると推定されるため問題はないと考えられている.またミネラルではないが,血液透析や腹膜透析を受けている末期腎不全患者は,カルニチン欠乏症になりやすいとの報告がある.
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