Japanese
English
特集 精神疾患への栄養学的アプローチ
うつ病の栄養学的要因と介入の効果
Nutritional Factors and Interventions in Depressive Disorder
橋本 みどり
1
,
功刀 浩
1
Midori Hashimoto
1
,
Hiroshi Kunugi
1
1帝京大学医学部精神神経科学講座
1Teikyo University School of Medicine, Department of Psychiatry, ToKyo, Japan
キーワード:
うつ病
,
depressive disorder
,
食事スタイル
,
diet style
,
ビタミン
,
vitamins
,
ミネラル
,
minerals
Keyword:
うつ病
,
depressive disorder
,
食事スタイル
,
diet style
,
ビタミン
,
vitamins
,
ミネラル
,
minerals
pp.263-267
発行日 2024年3月15日
Published Date 2024/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207210
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抄録
うつ病の栄養学的要因と介入の効果について概説する。エネルギー過剰摂取と関連する肥満,メタボリック症候群,糖尿病は,うつ病と双方向性にリスクを高め合う。栄養バランスの偏った欧米食,超加工食,ジャンクフードはうつ病リスクを高め,地中海食や健康日本食はリスクを下げる。n-3系多価不飽和脂肪酸,ビタミン(ビタミンD,葉酸),ミネラル(鉄,亜鉛),必須アミノ酸の摂取不足はうつ病リスクを高め,これらの栄養素の補充の有効性が示されている。したがって,エネルギー過剰摂取に注意し,地中海食や健康日本食に代表される健康的な食生活を心がけ,蛋白質やn-3系多価不飽和脂肪酸を十分摂取するように意識すること,また,微量栄養素をモニターし,必要に応じて補充することが,うつ病の予防や治療に有効である。
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