特集 いざ実践!透析患者の栄養管理
コラム4:摂食嚥下機能障害がある患者の栄養指導はどうする?
坂井 敦子
1
1斉藤内科クリニック・管理栄養士
キーワード:
オーラルフレイル
,
摂食嚥下機能障害
,
OF-5
,
透析患者
,
栄養指導
Keyword:
オーラルフレイル
,
摂食嚥下機能障害
,
OF-5
,
透析患者
,
栄養指導
pp.1560-1563
発行日 2024年11月10日
Published Date 2024/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003219
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高齢期に生理的予備能が低下することでストレスに対する脆弱性が亢進し,生活機能障害,要介護状態,死亡などの転帰に陥りやすい状態をフレイル(frailty)という.しかしフレイルは,しかるべき介入により再び健常な状態に戻る可逆性が包含されている.透析患者におけるフレイルの頻度は13.8〜67.7%と一般集団,保存期CKD患者より高率であり,フレイルは透析患者の予後悪化に関連すると報告されている.とくに,口腔機能のフレイルは「オーラルフレイル」と呼ばれ,口の機能の健常な状態(いわゆる「健口」)と「口の機能低下」との間にある状態を指す.この口まわりのささいな衰えの積み重なりが,全身のフレイルや筋肉減弱(サルコペニア),低栄養を惹起し,ひいては栄養・運動障害,要介護状態を引き起こす.そのため,オーラルフレイルの早期発見,早期介入の重要性が取りざたされるようになってきた.
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