特集 透析医療を巡る臨床倫理の側面
1.総論:今,なぜ,透析医療と臨床倫理なのか?(3)AMED CKMガイド2022から日本透析医学会の提言2020を倫理的に読み解く
角谷 裕之
1
,
柏原 直樹
1
1川崎医科大学高齢者医療センター
キーワード:
高齢者
,
末期腎不全
,
非癌患者
,
透析療法
,
保存的腎臓療法
Keyword:
高齢者
,
末期腎不全
,
非癌患者
,
透析療法
,
保存的腎臓療法
pp.1261-1265
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003144
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日本透析医学会は,2020年に「透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」を改訂した.改訂のポイントは,ACPとSDMを重要視し,すべての末期腎不全患者を対象としている点である.また,CKMを保存的腎臓療法と和訳し,わが国の社会状況を熟慮してCKMの情報提供時期を示した.しかしながら,透析見合わせ,中止となった場合の科学的エビデンスに基づく意思決定プロセスおよび緩和医療の構築は喫緊の課題であった.2022年に国内で初となる「高齢腎不全患者のための保存的腎臓療法―conservative kidney management(CKM)の考え方と実践」が発刊された.本ガイドは,前述した提言に基づき,腎代替療法の見合わせ,終了となった場合のCKMの在り方を提案するものである.
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