特集 高齢者施設で生活する透析患者の実態
11.高齢透析患者に対する「透析の見合わせ」を考える
岡田 一義
1
1川島会川島病院
キーワード:
高齢者
,
共同意思決定
,
アドバンス・ケア・プランニング
,
保存的腎臓療法
,
緩和ケア
Keyword:
高齢者
,
共同意思決定
,
アドバンス・ケア・プランニング
,
保存的腎臓療法
,
緩和ケア
pp.1228-1232
発行日 2024年8月10日
Published Date 2024/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000003126
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医療チームは,高齢者自らが意思決定できる段階で,アドバンス・ケア・プランニングを事前に実施しておき,治療方針を決定する際には共同意思決定を行うことが重要である.透析の開始と継続には常に倫理的な問題が存在している.厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」に準拠し,延命治療の中止に関する法律がないわが国の判例と社会状況も熟慮して作成した「透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」を厳守して倫理的に妥当なプロセスを経ていれば,高齢者の意思を尊重して実施した保存的腎臓療法についての責任は問われないであろう.
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