特集 透析食の調理者と透析患者
2.全国各地の透析患者の食事事情(6) 腹膜透析をしながら通学中の小・中学生の患者(給食との関わり)
伊藤 圭子
1
,
大田 敏之
2
,
眞次 康弘
1,3
1県立広島病院栄養管理科
2県立広島病院小児腎臓科
3県立広島病院消化器・乳腺・移植外科
キーワード:
腹膜透析
,
小児腎臓病
,
学校給食
,
栄養指導
Keyword:
腹膜透析
,
小児腎臓病
,
学校給食
,
栄養指導
pp.1327-1334
発行日 2018年10月10日
Published Date 2018/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000687
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小児PD 患者の栄養管理は,成長を考慮した適切なエネルギーや栄養素を摂取することが重要である.食事療法は長期間に及ぶため,成長に合わせた身体計測,検査所見や食事摂取状況などを利用して定期的に栄養評価を行う必要がある.基本は健常児と同じ食事摂取基準を遵守するが,リンや塩分の過剰摂取に注意を要する.学校給食は,多様な食品を適切に組み合わせた栄養バランスのとれた食事であるが,リン含有量が多い.本症例では給食制限や個別対応は行わず,給食の栄養量と栄養素データをもとに,家庭内の食事献立を調節した.リン制限が負担にならないよう精神的にサポートしながら自立支援を行ったことで腎移植につなぐことができた.
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