特集 透析食の調理者と透析患者
2.全国各地の透析患者の食事事情(9)過疎地域に住む左半身麻痺のある50 歳代男性患者
篠原 未希
1
,
恩田 佳代子
1
,
飯野 則昭
2
1新潟大学地域医療教育センター魚沼基幹病院栄養管理科・管理栄養士
2新潟大学地域医療教育センター魚沼基幹病院腎臓内科
キーワード:
過疎地域
,
買い物へ行けない人
,
宅配食
Keyword:
過疎地域
,
買い物へ行けない人
,
宅配食
pp.1353-1358
発行日 2018年10月10日
Published Date 2018/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000690
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
魚沼医療圏は買い物,通院などに車が不可欠である.家事全般を担当している透析患者が,大腿骨転子部骨折をし,車いす生活となった.骨折前はカリウム制限やリン制限,塩分制限に対する食事の問題点があっても,本人のみへ栄養指導を行うことで検査データの改善ができていた.骨折後は家事に関して家族の協力は得られず,食事内容の偏り,摂取エネルギー・栄養素不足となり,低栄養が問題となりONS(経口的栄養補助)が処方されている.都市部に比べ,社会サービスの選択肢が少ない過疎地では,透析患者を取り巻く状況が深刻である.本人のみへの栄養指導では解決に至らず,家族を巻き込んだ指導が必要と考える.
Copyright © 2018, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.