特集 透析食の調理者と透析患者
2.全国各地の透析患者の食事事情(3)離島に住む50 歳代男性患者(元漁師)
安原 みずほ
1
,
花田 健
2
,
漆谷 義徳
2
1松江赤十字病院栄養課・管理栄養士
2松江赤十字病院膠原病・腎臓内科
キーワード:
離島
,
独居
,
漁師
,
腹膜透析
Keyword:
離島
,
独居
,
漁師
,
腹膜透析
pp.1301-1307
発行日 2018年10月10日
Published Date 2018/10/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000684
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50 歳代,男性,元漁師.高血圧性腎臓病と糖尿病による末期腎不全となった.居住地は離島であり,血液透析施設がなく腹膜透析を選択した.腹膜透析の離脱は住み慣れた土地からの転居を意味する.独居で中食利用が多く,可能な範囲で食事療法を行うことになった.資料による栄養指導では効果があまりなく,半年後には著明な体重増加と浮腫がみられた.配食サービスは離島のため利用回数が限られ,本人への栄養指導の強化が必要であった.調理実習を実施したところ,積極的に参加し,会話もできるようになった.その後も指導を続け,血液透析移行までの3 年7 カ月間腹膜透析を継続できた.患者に合わせた指導法を試行錯誤・実践することが重要である.
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