腎代替療法の多様化と看護の新しい役割-標準化と個別化の視点から
腹膜透析患者における個別性のある看護の関わりと実践
三谷 育子
1
,
内田 光一
1聖隷富士病院 腎臓内科
キーワード:
血液透析
,
腎不全-慢性
,
生活の質
,
日常生活活動
,
腹膜透析
,
腎臓病看護
,
看護実践
Keyword:
Activities of Daily Living
,
Kidney Failure, Chronic
,
Renal Dialysis
,
Peritoneal Dialysis
,
Quality of Life
,
Nephrology Nursing
pp.305-310
発行日 2014年3月10日
Published Date 2014/3/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2014160736
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腹膜透析(PD)療法は改良を重ね,より生体適合性に優れた透析法として認知されるに至っている.しかし残存腎機能の低下とともに体液管理や,溶質除去不足が問題となる.PDの透析不足を週1回の血液透析(HD)で補う併用療法を積極的に勧めるが,多くの患者は完全HDへ移行するケースが多い.今回,PD導入3年で残存腎機能低下により,PD+HD併用療法を導入した事例を紹介する.週1回の血液濾過透析を除水せずに4時間行うことで,腹膜休息日ができ,それにより腹膜機能が改善され患者の生活の質(QOL)の改善に至った.治療の継続にはPDを望む強い意志が重要であり,患者のエンパワメントがPD療法に相乗効果をもたらすと考えられた.
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