特集 透析患者の人生の最終段階への関わり方
2.看取り
(1)在宅PD による看取り
平松 信
1
,
大脇 浩香
2
,
三上 裕子
2
,
丸山 啓輔
1
1岡山済生会総合病院腎臓病・糖尿病総合医療センター
2岡山済生会総合病院腎臓病・糖尿病総合医療センター 看護師
キーワード:
超高齢社会
,
高齢透析患者
,
腹膜透析
,
在宅医療
,
チーム看取り
Keyword:
超高齢社会
,
高齢透析患者
,
腹膜透析
,
在宅医療
,
チーム看取り
pp.1221-1227
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000667
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腹膜透析(PD)療法は,在宅医療であることが本来の特徴である.超高齢社会において,透析の主たる対象患者は高齢者である.そして,多くの高齢者は,住み慣れた居宅で天寿を全うすることを望んでいる.死は,高齢者が迎える人生最後の出来事であり,人生を全うするための不可欠な瞬間である.多くの合併症,併存症,フレイル,認知症などを抱える高齢者に適しているPD療法は,高齢者が人生を自然に生きて,自然に人生を終えることを可能にしている.在宅におけるPD 患者の看取りは,それを望む高齢PD 患者を中心として,家族,医療・看護の担当者による看取り,すなわち“チーム看取り”といえる.そして,医療者に与えられた医療・看護のなかで,“看取り”こそは,もっとも崇高な行為である.看取りは,死の瞬間ではなく,死までの生を看取ることである.
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