老年医学からみた透析医療
高齢透析患者の透析処方 腹膜透析
平松 信
1
,
西村 晋輔
,
桃木 律也
,
丸山 啓輔
,
大脇 浩香
,
三上 裕子
1岡山済生会総合病院 腎臓病・糖尿病総合医療センター
キーワード:
腎不全-慢性
,
腹膜透析
,
Icodextrin
,
腹膜透析液
Keyword:
Kidney Failure, Chronic
,
Peritoneal Dialysis
,
Icodextrin
pp.1293-1297
発行日 2015年9月10日
Published Date 2015/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2015400659
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高齢者の腹膜透析(PD)療法は,残存腎機能(尿量)が保持されやすいことがメリットの一つである.適正透析量は週当りの尿素Kt/Vで評価し,2009年版「腹膜透析ガイドライン」では残存腎機能と併せてKt/V 1.7以上が推奨されている.残存腎機能が保持されている高齢者においては,透析不足の症状がなければ,透析処方は1日2~3回透析液貯留の必要最小量の透析処方としている.さらに,自動腹膜透析(APD)やイコデキストリン透析液を使用することで,患者・家族の負担が軽減できる.ADLの低下した高齢者のためにバッグ交換などを支援するPD療法(アシステッドPD;assisted PD)が,今後増加すると考えられる.
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