高齢者の腹膜透析-assisted PDの現実と可能性
社会基盤としての高齢者のPD
平松 信
1
,
野中 慶佑
,
澁藤 宣行
,
大脇 浩香
,
三上 裕子
,
丸山 啓輔
1岡山済生会総合病院 腎臓病・糖尿病総合医療センター
キーワード:
在宅血液透析
,
腎不全-慢性
,
認知症
,
腹膜透析
,
高齢者保健医療サービス
,
ひとり暮らし
,
要介護者
Keyword:
Dementia
,
Health Services for the Aged
,
Hemodialysis, Home
,
Kidney Failure, Chronic
,
Peritoneal Dialysis
pp.1253-1259
発行日 2016年9月10日
Published Date 2016/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2017004356
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透析導入年齢は年々高齢化し,2025~2030年に向けて増加する透析導入患者は後期・超高齢者と予測されている.残存腎機能が保持されやすい高齢者においては,透析不足の症状がなければ,1日1~3回透析液貯留の必要最小量の透析処方で治療可能であり,自動腹膜透析(APD)やイコデキストリン透析液を使用することで,患者・家族の負担が軽減できる.ADLの低下した高齢者のためにバッグ交換などを支援するPD療法(assisted PD)が,今後増加すると考えられる.高齢PD患者数が増えることで,高齢者が抱える社会的課題が解決されることになり,在宅医療としての高齢者のPD療法が,さらなる超高齢社会に向けてのわが国の透析療法のパラダイムシフトとなると期待される.
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