特集 透析患者のリハビリテーション―訓練と支援
2.大腿骨近位部骨折後のリハビリテーション
緒方 直史
1
1帝京大学医学部リハビリテーション科
キーワード:
大腿骨近位部骨折
,
リハビリテーション
,
骨折予防
Keyword:
大腿骨近位部骨折
,
リハビリテーション
,
骨折予防
pp.145-150
発行日 2018年2月10日
Published Date 2018/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000332
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長期透析患者では骨の脆弱性により少ない外力でも骨折を起こしやすく,なかでも大腿骨近位部骨折は,歩行機能の低下によりADL を著しく障害することが多い.透析患者では,術後も全身のアミロイドーシスの沈着に伴う骨癒合の遅延,細胞性免疫の低下による易感染性,易出血性などが問題となることも多く,術後1 年以内の死亡率は高率で,一般と比較して大腿骨近位部骨折の予後が決して良いわけではない.そのため,機能回復を目指すために,合併症のコントロールと同時に術後早期からの適切なリハビリテーションを行うことが重要となる.透析患者における大腿骨近位部骨折後のリハビリテーションについて,骨折予防も含めて概説する.
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