特集 予後改善を目指した透析医療
4.予後改善のため血圧異常にはこう対処する
武田 真一
1
,
長田 太助
1
1自治医科大学内科学講座腎臓内科学部門
キーワード:
高血圧
,
ドライウエイト
,
透析関連低血圧
Keyword:
高血圧
,
ドライウエイト
,
透析関連低血圧
pp.1085-1091
発行日 2017年7月10日
Published Date 2017/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000132
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透析患者の大多数はなんらかの血圧異常を呈し,予後改善を目指した透析医療を実践するためには,多面的な対策が求められる.さまざまな病因が関与するほか,血圧値は透析時・非透析時間でも変動しやすく,病態評価は不可欠な第一歩となる.闇雲な数値達成は,必ずしも予後改善にはつながらない.高血圧では過剰体液量の関与が最大の特徴であり,ドライウエイトの適正化は最重要課題となる.一方で,透析低血圧・起立性低血圧・常時低血圧は透析関連低血圧と総称され,安全な透析治療の障害となるだけでなく,いずれも予後不良因子である.透析間の体重増加抑制や家庭血圧の測定励行,栄養管理など,コメディカル・スタッフとも協力しながら対応する.
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