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公益社団法人日本麻酔科学会第71回学術集会講演特集号 招待講演
母体救命のための原理と実践~今こそ立ち上がれ麻酔科戦士達!
Maternal emergencies:principles and practice―Rise up now, anesthesiologists !―
山下 智幸
1
Tomoyuki YAMASHITA
1
1日本赤十字社医療センター救命救急センター救急科
キーワード:
母体救急
,
母体急変
,
J-MELS
,
ABCDEF(P)アプローチ
Keyword:
母体救急
,
母体急変
,
J-MELS
,
ABCDEF(P)アプローチ
pp.S149-S156
発行日 2024年11月20日
Published Date 2024/11/20
DOI https://doi.org/10.18916/masui.2024130020
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はじめに
わが国では,妊産婦死亡(ここでは妊娠中または分娩後1年以内の母体死亡をいう)が年間40例前後発生している1)。その原因は,出血性ショック,脳出血,羊水塞栓症,大動脈解離,肺血栓塞栓症,敗血症性ショック,外傷(自傷行為)などであり,全身管理が重要な疾患であるといえる。
死亡例の背景にはより多くの重症母体が存在していると考えられ,全身状態の管理を得意とする麻酔科医が周産期医療や母体急変に関わることは,防ぎうる母体死亡ないし障害(preventable maternal death/disability:PMD)の回避につながると考えられる。麻酔科医が母体救命に貢献することで,“安全で安心して子を産み育てられる社会” を実現する方法について概説する。
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