投稿論文 短報
開口不能を伴う下顎骨骨パジェット病患者の全身麻酔経験
一杉 岳
1
,
塚本 真規
,
横山 武志
1九州大学 大学院歯学研究院口腔顎顔面病態学講座歯科麻酔学分野
キーワード:
開口障害
,
下顎疾患
,
骨炎-変形性
,
全身麻酔
,
気管内挿管法
,
X線CT
,
Remifentanil
,
Sevoflurane
,
顎関節授動術
Keyword:
Anesthesia, General
,
Mandibular Diseases
,
Intubation, Intratracheal
,
Trismus
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Osteitis Deformans
,
Remifentanil
,
Sevoflurane
pp.1180-1184
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021050825
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下顎骨から両側顎関節部に至る広範囲な骨性変形に伴い開口不能となった骨パジェット病患者に対する顎関節授動術の全身麻酔を経験した。症例は39歳男で、麻酔管理上の問題は開口障害のみであったため、気管切開ではなく気管支鏡を用いた有意識下での経鼻挿管を選択した。自発呼吸消失後の舌根沈下に伴う閉塞性気道障害や、開口不能による挿管困難などを想定し、筋弛緩薬の拮抗薬(スガマデクス)と緊急用輪状甲状膜切開用カテーテルセットを準備するとともに、外科的緊急気管切開術を行えるよう麻酔導入時から術者らが待機した。結果的に手術は無事終了し、術後経過も良好であった。
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