投稿論文 短報
高度開口障害を伴ったペリツェウス・メルツバッハー病患者の麻酔経験
一杉 岳
1
,
塚本 真規
,
横山 武志
1九州大学 大学院歯学研究院口腔顎顔面病態学講座歯科麻酔学分野
キーワード:
Epinephrine
,
Lidocaine
,
う蝕
,
開口障害
,
下顎疾患
,
全身麻酔
,
抜歯
,
歯科麻酔
,
浸潤麻酔
,
Pelizaeus-Merzbacher病
,
Desflurane
,
Remifentanil
,
智歯周囲炎
Keyword:
Anesthesia, Dental
,
Anesthesia, General
,
Anesthesia, Local
,
Epinephrine
,
Mandibular Diseases
,
Lidocaine
,
Tooth Extraction
,
Trismus
,
Desflurane
,
Remifentanil
,
Dental Caries
,
Pelizaeus-Merzbacher Disease
pp.92-96
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020135393
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19歳男。多数歯齲蝕と右下顎智歯周囲炎に対して歯科治療および智歯抜歯術を予定した。精神発達遅滞を伴うペリツェウス・メルツバッハー病患者で、square mandible顔貌と幼少時からの食いしばりによる咀嚼筋群の異常発達を認め、麻酔時の問題点として意思疎通困難、錐体外路症状による開口制限、不随意的閉口および全身の筋硬直による体位保持の困難、喉頭咽頭機能不全による呼吸障害、嘔吐、誤嚥などのリスク、てんかん、股関節の痙性脱臼が挙げられた。術中、筋弛緩薬の投与により全身的には十分な筋弛緩状態であったにもかかわらず、開口量は不十分で直視下の治療は極めて困難であったが、安全に智歯抜歯を行うことができた。
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