投稿論文 臨床経験
人工膝関節全置換術における局所浸潤鎮痛の効果 持続硬膜外鎮痛との比較
日高 昌三
1
,
中川 五男
,
岡田 泰典
,
桑原 佳恵
,
横田 真優子
,
楢崎 壮志
,
松本 渉
,
中川 亜耶
1労働者健康安全機構中国労災病院 麻酔科
キーワード:
Dexamethasone
,
関節可動域
,
硬膜外鎮痛
,
術後管理
,
術後痛
,
リハビリテーション
,
後向き研究
,
治療成績
,
膝関節置換術
,
Ropivacaine
Keyword:
Retrospective Studies
,
Treatment Outcome
,
Range of Motion, Articular
,
Analgesia, Epidural
,
Pain, Postoperative
,
Ropivacaine
,
Rehabilitation
,
Postoperative Care
,
Dexamethasone
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
pp.844-850
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020348051
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
人工膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)での術後疼痛対策は重要である。持続硬膜外鎮痛(epidural analgesia:EPI)は有効な疼痛対策であるが、下肢の筋力低下、しびれなどが早期のリハビリテーション(リハビリ)と機能回復を妨げる。術後疼痛対策に局所浸潤鎮痛(local infiltration analgesia:LIA)を行ったL群(52症例)とEPIを行ったE群(49症例)とで、疼痛、筋力、関節可動域を比較した。numerical rating scaleはL群は手術当日夕、1日夕がE群に比較して高値で、ほかは同等であった。Bromageスケールは、E群がL群に比較して1日朝まで有意に高かった。リハビリの開始はL群が約1日早かった。LIAはEPIに比較して、優れた術後鎮痛を得ることはできないが、筋力維持により早期のリハビリ開始に寄与する。
Copyright© 2020 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.