投稿論文 症例集積研究
前腕手術において術式による術後鎮痛薬使用回数の比較
河内 力
1
,
柳澤 晃広
,
飯田 章博
,
岡本 知紀
,
門井 雄司
1行田総合病院 麻酔科
キーワード:
Acetaminophen
,
Diclofenac
,
骨折
,
内固定法
,
骨ネイル
,
骨プレート
,
術後管理
,
術後痛
,
整形外科
,
前腕
,
投薬計画
,
鎮痛法
,
時間因子
,
後向き研究
,
体内埋込み具の除去
,
Ropivacaine
,
腕神経叢ブロック
Keyword:
Bone Nails
,
Bone Plates
,
Analgesia
,
Forearm
,
Fracture Fixation, Internal
,
Retrospective Studies
,
Time Factors
,
Pain, Postoperative
,
Ropivacaine
,
Acetaminophen
,
Postoperative Care
,
Drug Administration Schedule
,
Diclofenac
,
Fractures, Bone
,
Brachial Plexus Block
,
Orthopedic Procedures
,
Device Removal
pp.1199-1203
発行日 2021年11月10日
Published Date 2021/11/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2022030007
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前腕手術後の鎮痛目的に腕神経叢ブロックを実施した35症例の術後48時間までの鎮痛薬使用回数を後ろ向きに解析した。前腕手術の術式を分析して、前腕プレート抜釘術(A群:12症例)、前腕骨折プレート固定術(B群:23症例)の2群に分類した。全症例、全身麻酔導入後にエコーを使用して腕神経叢を同定後、鎖骨上アプローチ法により0.375%ロピバカイン20-30mlを体格や年齢に応じてボーラス投与した。手術終了後から12時間後までの鎮痛薬使用者数はA群がB群と比較して有意に少なかった[A群:4/12(33%)*、B群:20/23(87%)、*P<0.05]。12時間から24時間後では鎮痛薬使用者数はB群ではその使用が減少し(87%から22%)、12-48時間ではA群とB群の鎮痛薬使用者数に有意差は認めなかった。手術終了後から48時間後までの平均鎮痛薬回数はA群0.5回、B群1.3回、とB群で有意に使用回数が多かった。前腕骨折プレート固定術では、単回の腕神経叢ブロックでは術後12時間後までの鎮痛薬使用状況から考えると鎮痛は不十分であり、さらなる鎮痛手段が必要であると考えられた。一方、前腕プレート抜釘術では、単回の腕神経叢ブロックで十分な術後鎮痛が得られた。
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