投稿論文 臨床経験
胸腔鏡下肺切除術の術後悪心・嘔吐対策についての検討
那須 倫範
1
,
吉田 仁
,
山田 正名
,
大石 博史
,
荒井 理歩
,
長崎 晶美
,
立花 怜
1富山県立中央病院 麻酔科
キーワード:
Fentanyl
,
Metoclopramide
,
Propofol
,
硬膜外鎮痛
,
自己調節鎮痛法
,
術後痛
,
静脈麻酔
,
疼痛測定
,
入院期間
,
肺切除
,
発生率
,
薬物用量反応関係
,
後向き研究
,
術後悪心・嘔吐
,
ビデオ下胸腔鏡手術
,
Kaplan-Meier法
,
短時間作用型鎮痛剤
Keyword:
Anesthesia, Intravenous
,
Fentanyl
,
Retrospective Studies
,
Metoclopramide
,
Length of Stay
,
Incidence
,
Analgesia, Patient-Controlled
,
Propofol
,
Analgesia, Epidural
,
Pain Measurement
,
Pain, Postoperative
,
Pneumonectomy
,
Dose-Response Relationship, Drug
,
Analgesics, Short-Acting
,
Kaplan-Meier Estimate
,
Thoracic Surgery, Video-Assisted
,
Postoperative Nausea and Vomiting
pp.838-843
発行日 2020年8月10日
Published Date 2020/8/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020348050
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胸腔鏡下肺切除術の麻酔管理において、術後悪心・嘔吐(postoperative nausea and vomiting:PONV)対策として、全静脈麻酔での術中管理と術後硬膜外フェンタニル投与量の減量を行い、その有効性を後ろ向きに検討した。対策開始後、PONV発生率と術後制吐薬投与率は有意に低下した。術後鎮痛薬投与によるレスキューは有意に増加したが、ペインスコアの明らかな増加は認めなかった。術後合併症がなかった患者での解析では、術後在院日数(length of stay:LOS)は有意に短縮した。本研究におけるPONV対策は、鎮痛薬によるレスキューを併用することで、術後痛の増悪なくPONVの発生を減少させることが示された。積極的なPONV対策はLOSの短縮に関与する可能性がある。
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