投稿論文 臨床経験
膝関節全置換術後痛に対する硬膜外鎮痛と局所浸潤鎮痛の有効性の比較検討
佐藤 友彦
1
,
赤津 賢彦
,
島津 勇三
,
服部 尚士
,
小西 晃生
,
管 桂一
,
大槻 理恵
,
足立 国大
,
半沢 浩一
1脳神経疾患研究所附属総合南東北病院 麻酔科
キーワード:
Dexamethasone
,
Epinephrine
,
Morphine
,
硬膜外鎮痛
,
術後痛
,
疼痛測定
,
分散分析
,
浸潤麻酔
,
治療成績
,
ランダム化比較試験
,
膝関節置換術
,
Ropivacaine
Keyword:
Analysis of Variance
,
Anesthesia, Local
,
Epinephrine
,
Treatment Outcome
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Analgesia, Epidural
,
Morphine
,
Pain Measurement
,
Pain, Postoperative
,
Ropivacaine
,
Dexamethasone
,
Arthroplasty, Replacement, Knee
pp.392-396
発行日 2021年4月10日
Published Date 2021/4/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021194618
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対象者の多くが高齢者である膝関節全置換術(total knee arthroplasty:TKA)では、血小板凝集抑制薬の内服患者が多く、硬膜外血腫のリスクから硬膜外鎮痛(epidural analgesia:EPI)を行いにくい症例が多く見られ、しばしばEPI以外の術後鎮痛法が必要とされる。今回われわれは、TKAで硬膜外鎮痛と局所浸潤鎮痛(local infiltration analgesia:LIA)を行った患者に対して、術後の痛みの数値評価尺度(numerical rating scale:NRS)と鎮痛薬の追加投与量、および合併症の発生率を比較した。術後4時間でのNRSはLIAで有意に低く、そのほかの項目では有意差を認めなかった。鎮痛効果は同等であり、EPIの手技や合併症のリスク、抗凝固薬投与中の患者でも使用できる可能性などを考えると、LIAの有用性は高い。
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