投稿論文 短報
経静脈的一時ペーシングを行った巨大椎骨動脈瘤クリッピング術の麻酔経験
玉置 有美子
1
,
加藤 晴登
,
福本 倫子
,
藤本 祐子
1奈良県西和医療センター 麻酔科
キーワード:
Fentanyl
,
MRI
,
人工心臓ペーシング
,
心電図
,
全身麻酔
,
椎骨動脈
,
脳動脈瘤
,
Desflurane
,
Remifentanil
,
脳動脈瘤茎部クリッピング
Keyword:
Anesthesia, General
,
Fentanyl
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Vertebral Artery
,
Desflurane
,
Remifentanil
,
Electrocardiography
,
Cardiac Pacing, Artificial
,
Intracranial Aneurysm
pp.1325-1327
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2021100628
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40歳男。頸部の疼痛を主訴に受診し、頭部CT・MRIで最大径20mmの右椎骨動脈瘤を認め、クリッピング術が予定された。動脈瘤は延髄に隣接しており、手術操作により高度徐脈が起こる危険性が考えられたため、手術前日に右鎖骨下静脈から一時ペーシングリードを挿入した。術中は心拍数60台、血圧80/50台で安定して経過していたが、延髄近傍の手術操作時に突然心拍数が40以下となり、ペーシングが作動した。血圧は120/70台に上昇し、クッシング現象と考えられた。ペーシングの作動と速やかなニカルジピン投与によって心拍数は80台まで回復し、血圧100~120/50~70で管理することができた。術後1日目にペーシングリードを抜去し、2日目に一般病棟へ転棟となり、16日目に退院した。
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