投稿論文 紹介
国産麻酔器開発草創期の歴史 とくに林周一による開発と青木利三郎の製作を中心にして
松木 明知
1
1弘前大学 大学院医学研究科麻酔科学教室
キーワード:
気管内麻酔
,
機器のデザイン
,
麻酔学
,
医学史(1601-現在)
,
麻酔器
,
青木利三郎
Keyword:
Anesthesia, Endotracheal
,
Anesthesiology
,
Equipment Design
,
History, Modern 1601-
pp.97-105
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020119933
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印西市立印旛医科器械歴史資料館に泉工医科工業社製の古い麻酔器のレプリカが展示されている。製造者青木利三郎は、この麻酔器の原型は1949年に作られた国産閉鎖循環式麻酔器第一号であるという。この記述は青木の誤った記憶に基づいており、開発者林周一によれば、林が麻酔器の製造を青木に依頼したのは1949年9月で、試作器が完成したのは翌年2月であった。したがって、青木の解説は開発年などについて誤っており誤解を生むので、"1950年に作られた現存する最も古い国産閉鎖循環式麻酔器である"とすべきである。
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