特集 こんなときどうする?他科とのコミュニケーションガイド
(第11章)歯科・口腔外科 妊娠中の歯科治療
松浦 信幸
1
1東京歯科大学 オーラルメディシン・病院歯科学講座
キーワード:
う蝕
,
口顎疾患
,
歯科X線撮影法
,
歯科インプラント
,
妊娠合併症
,
局所麻酔剤
,
歯科麻酔
,
歯周組織再生誘導法
,
智歯周囲炎
Keyword:
Dental Implantation
,
Dental Caries
,
Stomatognathic Diseases
,
Radiography, Dental
,
Guided Tissue Regeneration, Periodontal
,
Pregnancy Complications
,
Anesthetics, Local
,
Anesthesia, Dental
pp.414-419
発行日 2022年3月25日
Published Date 2022/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/J00525.2022140490
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<産婦人科医におさえてほしいポイント>残念ながら妊産婦の歯科受診率は必ずしも高くはない。これは胎児・乳児への関心にくらべて自分自身への関心、特に口腔に対する関心がさほど高くないことが原因と思われる。本稿で解説したように、歯科疾患が妊娠・出産に少なからず影響を与えている可能性があることから、安心・安全な出産を迎えるために妊娠前からいかに口腔内環境を整えておくかが重要である。妊婦に対してはもちろんであるが、妊娠を予定している女性に対しても産婦人科医から積極的な歯科受診を勧めていただきたい。加えて、妊娠が理由で歯科治療が制限されることは少ないが、治療内容によっては緊急性と治療の時期、母児への影響について十分考慮する必要がある。よって、今後も産婦人科医と良好な連携を構築し、情報共有していくことが必要不可欠であり、是非とも協力をお願いしたい。
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