投稿論文 短報
Dams TuLip-iTMを用いて気道確保を行った気道管理困難因子を合併する2症例
上杉 貴信
1
1健心会神戸ほくと病院 脊椎センター
キーワード:
気管支鏡法
,
軸椎
,
脊椎骨折
,
脊椎固定術
,
全身麻酔
,
気管内挿管法
,
頸椎症性脊髄症
,
挿管困難症
Keyword:
Axis, Cervical Vertebra
,
Anesthesia, General
,
Spinal Fusion
,
Spinal Fractures
,
Intubation, Intratracheal
,
Bronchoscopy
pp.87-91
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020135392
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症例1(68歳男)は、頸椎症性脊髄症による後方固定術が予定された。症例2(48歳女)は、軸椎骨折に対して後方固定術が予定された。2症例にはそれぞれ開口障害、頸部後屈不能、頸部前屈、顎引き体位による下咽頭腔の狭小化などの解剖学的特徴や、門歯・咽頭・喉頭を辿る曲線の曲率強彎化があり、画像から得られた所見と併せて全身麻酔下ファイバー挿管を選択し、経口エアウェイとしての機能と気管支ファイバースコープガイド機能を目的としてDams TuLip-iを併用した。その結果、デバイス挿入は容易でいずれも初回で挿入が完了しており、安全な気道確保が可能であった。本2症例において術前の画像診断は気道の曲線、咽頭蓋の状態、咽喉腔の評価やデバイスの選択に有用であり、開口障害や強彎の気道曲線、狭咽頭に対してDams TuLip-iは有用な選択肢となると考えられた。
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