特集 ペット咬創への初期治療と機能・整容の改善[1]-統計・総論、その他-
統計 動物咬傷570例の検討
安田 圭
1
,
大島 直也
,
多久嶋 亮彦
1杏林大学 医学部形成外科
キーワード:
Amoxicillin
,
イヌ
,
咬傷と刺傷
,
洗浄療法
,
創傷感染
,
統計
,
ネコ
,
破傷風トキソイド
,
ヒト咬傷
,
皮膚
,
縫合法
,
後向き研究
,
年齢分布
,
Amoxycillin-Clavulanic Acid
,
Cefcapene
Keyword:
Amoxicillin
,
Bites and Stings
,
Bites, Human
,
Suture Techniques
,
Tetanus Toxoid
,
Retrospective Studies
,
Skin
,
Statistics as Topic
,
Age Distribution
,
Therapeutic Irrigation
,
Wound Infection
,
Dogs
,
Cats
,
Amoxicillin-Potassium Clavulanate Combination
,
S 1006
pp.123-130
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021157792
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2014年1月~2019年12月の動物咬傷570例(男性192例、女性378例、平均年齢43.2歳)の背景や動物の種類、受傷部位、治療内容などについて検討した。15歳以下は83例(15%)であった。受傷部位は手が346例(57%)と最多であり、傷の深達度はGrade IIが429例(75%)を占めた。動物の種類はイヌ374例(66%)、ネコ158例(28%)であり、受傷から24時間以内の受診が445例(78%)であった。保存的治療のみが390例(68%)、抗菌薬使用例は518例(91%)であり、最も多かった抗菌薬はクラブラン酸・アモキシシリンであった。創部感染は137例(24%)に認め、受傷から24時間以内の受診での感染率は16%であったのに対し、24時間以降の受診での感染率は52%と有意差を認めた。動物別での感染率はイヌ咬傷16%、ネコ咬傷47%で有意差を認めた。領域別の感染率では頭頸部7%と上肢30%との間に有意差を認めた。受傷後縫合処置した88例のうち感染は15例(17%)に認めた。
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