特集 ペット咬創への初期治療と機能・整容の改善[1]-統計・総論、その他-
顔面咬傷への初期治療と瘢痕形成 感染症の予防および整容面を考慮した外科的処置と鼻部再接着症例の長期経過
大槻 祐喜
1
,
上田 晃一
1大阪医科大学 形成外科
キーワード:
Clostridium tetani
,
パスツレラ症
,
イヌ
,
顔面外傷
,
狂犬病
,
狂犬病ワクチン
,
咬傷と刺傷
,
洗浄療法
,
デブリードマン
,
ネコ
,
破傷風
,
破傷風抗毒素
,
破傷風トキソイド
,
瘢痕
,
予防接種
,
Pasteurella multocida
,
Pasteurella canis
Keyword:
Bites and Stings
,
Facial Injuries
,
Tetanus Toxoid
,
Tetanus Antitoxin
,
Therapeutic Irrigation
,
Pasteurella multocida
,
Tetanus
,
Vaccination
,
Pasteurella Infections
,
Rabies
,
Rabies Vaccines
,
Clostridium tetani
,
Dogs
,
Debridement
,
Cicatrix
,
Cats
,
Pasteurella Canis
pp.151-158
発行日 2021年2月10日
Published Date 2021/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021157796
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動物による顔面咬傷における注意すべき感染症や処置方法を含めた初期治療について解説した。動物咬傷においては受傷後の創部感染が懸念されるが、感染の原因は咬まれた人間側の皮膚細菌叢よりも原因となった動物側の唾液内の細菌叢に由来する。イヌ・ネコ咬傷における細菌叢として最も多いものは、通性嫌気性グラム陰性短桿菌であるPasteurellaである。動物咬傷に対する外科処置方法には明確なガイドラインは示されていないが、創部の状態、受傷者の健康状態、受傷の原因となった動物の種類などを考慮し、感染のリスクを総合的に評価することが重要である。
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