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Volume 64, Issue 2 （February 2021）

形成外科 64巻2号（2021年2月発行）

特集ペット咬創への初期治療と機能･整容の改善[1]-統計･総論、その他-

動物咬傷の初期治療と感染予防荒川篤宏 ¹ , 鈴木義久 , 岡野純子 , 荻野秀一 ¹滋賀医科大学医学部形成外科学講座キーワード： Clindamycin , パスツレラ症 , イヌ , 咬傷と刺傷 , 多剤併用療法 , ネコ , ネコひっかき病 , 皮膚 , 縫合法 , グラム陰性細菌感染症 , Azithromycin , Bartonella henselae , Pasteurella multocida , 予防的抗菌剤投与 , Amoxycillin-Clavulanic Acid , Sultamicillin , Levofloxacin , Tazobactam-Piperacillin , Capnocytophaga canimorsus Keyword: Bites and Stings , Suture Techniques , Skin , Azithromycin , Gram-Negative Bacterial Infections , Pasteurella multocida , Pasteurella Infections , Piperacillin, Tazobactam Drug Combination , Dogs , Drug Therapy, Combination , Clindamycin , Cats , Cat-Scratch Disease , Bartonella henselae , Antibiotic Prophylaxis , Levofloxacin , Capnocytophaga Canimorsus , Amoxicillin-Potassium Clavulanate Combination , Sultamicillin pp.138-142

発行日 2021年2月10日 Published Date 2021/2/10

DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021157794

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動物咬傷に対する初期治療と動物が原因になる感染症および抗生剤使用について解説した。動物外傷の患者が受診した場合、まずは呼吸･血圧などといった全身状態を確認し、続いて損傷部位の確認、異物の有無、四肢であれば損傷遠位部の神経評価および血行の評価、自動運動機能の評価を行う。一次縫合を行った場合は予防的抗生剤投与が推奨される。少なくともPasteurella multocidaに効果があるものが推奨されており、第一選択はアモキシシリン水和物/クラブラン酸カリウムとされている。顔面の咬傷では整容面を考え縫合を優先する必要があるが、慎重な創部の確認と感染組織の除去および洗浄を十分に行った後に縫合と抗生剤投与を行う必要がある。