特集 美容医療の合併症から学ぶ[3]-乳房増大術ほか-
アクアフィリングによる乳房増大術後に授乳を契機に感染を来たした1例
名倉 直美
1
,
松井 瑞子
,
大竹 尚之
1聖路加国際病院 形成外科
キーワード:
Clindamycin
,
ドレナージ
,
洗浄療法
,
掻爬術
,
乳房形成術
,
乳房疾患
,
ブドウ球菌感染症
,
腫脹
,
術後感染症
,
授乳
,
Staphylococcus lugdunensis
,
Polyacrylamide
,
胸部CT
,
充填材
Keyword:
Staphylococcal Infections
,
Therapeutic Irrigation
,
Mammaplasty
,
Drainage
,
Clindamycin
,
Breast Diseases
,
Curettage
,
Staphylococcus lugdunensis
,
Polyacrylamide
pp.531-533
発行日 2020年5月10日
Published Date 2020/5/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2020276482
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33歳女。右乳房腫脹を主訴とした。5年前にアクアフィリング注入による乳房増大術の既往があり、第1子出産後1ヵ月より主訴が出現し、乳腺炎の診断で治療されるも増悪した。初診時には右乳房の著明な腫脹と38℃の発熱を呈し、胸部CTでは両側乳腺の深部に異物によると思われる被膜で覆われた液体貯留腔を認め、右乳房穿刺液の細菌検査で感染と診断された。切開排膿により約100mlの排膿とジェル状異物の排出を認め、内腔掻爬と洗浄を行ったところ、発熱と乳房の腫脹は改善し、起因菌はコアグラーゼ陰性ブドウ球菌と同定された。術後6ヵ月経過時点で症状の再燃はないが、授乳の再開には至っていない。
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