特集 美容医療の合併症から学ぶ[3]-乳房増大術ほか-
乳房増大に使用されたアクアフィリング🄬およびアクアリフト🄬による合併症各1例
藤井 麻紀
1
,
堂後 京子
,
小室 裕造
1帝京大学 医学部形成・口腔顎顔面外科
キーワード:
抗細菌剤
,
再手術
,
術後合併症
,
超音波診断
,
乳房形成術
,
乳房疾患
,
ブドウ球菌感染症
,
ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群
,
細菌培養
,
腫脹
,
拡散MRI
,
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌
,
静脈内注射
,
Polyacrylamide
,
充填材
,
瘢痕拘縮
Keyword:
Reoperation
,
Staphylococcal Infections
,
Staphylococcal Scalded Skin Syndrome
,
Anti-Bacterial Agents
,
Mammaplasty
,
Injections, Intravenous
,
Ultrasonography
,
Postoperative Complications
,
Breast Diseases
,
Diffusion Magnetic Resonance Imaging
,
Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus
,
Polyacrylamide
pp.546-553
発行日 2020年5月10日
Published Date 2020/5/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2020276485
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症例1は44歳女性で、胸部の発赤、疼痛を主訴とした。アクアフィリングによる乳房増大術後1年7ヵ月より主訴を認め、抗生剤投与と切開洗浄処置を行うも再燃し、全身の熱感、疼痛を伴う皮疹が出現した。培養で黄色ブドウ球菌(MRSA)が検出され、両側胸部異物のMRSA感染に伴うブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群と診断して連日の洗浄処置と抗生剤静脈内投与を行い、症状は改善した。症例2は58歳女性で、右胸部の発赤と腫脹を主訴とした。アクアリフトによる乳房増大術後2ヵ月に主訴を認め、抗生剤内服投与と切開洗浄処置を行うも改善しなかった。MRI画像では右乳房皮下組織の蜂窩織炎を認め、右胸部異物感染および右胸部炎症性瘢痕拘縮と診断して異物を除去し、症状は改善した。
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