特集 産婦人科にかかわる医用技術の新たな進歩Ⅱ
Ⅴ.再生医療分野の開発
2.難治性不妊に対する再生医療(PRP)の適用
堤 治
1,2
,
鈴木 聡史
3
,
野間 桃
3
,
久須美 真紀
3
O Tsutsumi
1,2
,
S. Suzuki
3
,
M. Noma
3
,
M. Kusumi
3
1医療法人財団順和会山王病院
2国際医療福祉大学大学院生殖補助医療胚培養分野
3医療法人財団順和会山王病院リプロダクション・婦人科内視鏡治療センター
pp.187-192
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003307
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子宮内膜の最も重要な機能は着床の場を提供することであるが,その菲薄化は機能障害をきたし難治性不妊(反復着床不全)の原因となる。多血小板血漿(PRP)は再生医療の1つで,菲薄化子宮内膜に対する増殖肥厚効果に加えて難治性不妊症例に対する妊娠率改善が報告され,国内60施設以上で実施され成果を挙げている。作用機序についてはPRPの増殖因子による作用や抗炎症作用が挙げられるが,未解明な部分が多い。最近では難治性不妊患者の卵巣投与による回収卵子数の増加や受精率改善が注目されている。
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