特集 産婦人科にかかわる医用技術の新たな進歩Ⅱ
Ⅴ.再生医療分野の開発
1.胎児期からの脳性麻痺発症制御に向けた再生医療の可能性
落合 大吾
1
D. Ochiai
1
1北里大学医学部産婦人科・産科学(教授)
pp.181-186
発行日 2025年2月1日
Published Date 2025/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003306
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わが国の周産期医療は世界的にみても高水準であるが,現代医療では児の生存率だけではなく,後遺症の有無やその後の生活の質が問われている。脳性麻痺は不可逆的な神経障害による後遺症に苦しむ代表的な疾患である。脳性麻痺の予後改善には,妊娠中や分娩直後に治療介入し進行を防ぐことが重要であろう。しかし,現時点でそのような治療法はなく再生医療への期待は大きい。本稿では羊水幹細胞を用いた脳性麻痺発症制御に関する知見と今後の展望について述べる。
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