症例
子宮筋腫の表在血管が破綻した腹腔内出血でCPAとなるも後遺症なく救命しえたCOVID-19陽性患者の1例
河井 啓一郎
1
,
後藤 真紀
1
,
吉川 麻里奈
1
,
木村 真梨子
1
,
根井 駿
1
,
白﨑 茉莉
1
,
井土 琴美
1
,
森田 剛文
1
,
榊原 克巳
1
K. Kawai
1
,
M. Goto
1
,
M. Yoshikawa
1
,
M. Kimura
1
,
T. Nei
1
,
M. Shirasaki
1
,
K. Izuchi
1
,
T. Morita
1
,
K. Sakakibara
1
1岡崎市民病院産婦人科
pp.968-972
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003090
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症例は52歳,2妊,未閉経。突然の腹痛,腰痛が出現したため救急要請し当院を受診した。救急外来で頸動脈触知不能となりCPAと判断し,CPRを開始したところ1サイクルで心拍は再開した。造影CT検査で腹腔内血液貯留を認めた。COVID-19抗原検査が陽性のためfull PPEで緊急開腹したところ,17cm大の筋層内筋腫の表在血管が破綻していた。子宮の温存は困難と判断し子宮を摘出した。術中出血は4,334g,検体量は1,450gであった。術後2日目の単純CT検査で血性腹水再貯留と両側内腸骨動脈分枝からの出血を認めたため動脈塞栓術を施行し徐々にバイタルは安定した。術後13日目に抜管し,術後32日目に退院となった。退院後は後遺症なく推移している。
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