連載 COVID-19診療の最前線から――現場の医師による報告・Vol.16
COVID-19後遺症
-――COVID-19重症患者の後遺症への対応が急がれる
本多 英喜
1
,
藤谷 茂樹
2
Hideki HONDA
1
,
Shigeki FUJITANI
2
1横須賀市立うわまち病院救命救急センター
2聖マリアンナ医科大学病院救命救急センター
pp.275-281
発行日 2022年4月16日
Published Date 2022/4/16
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28103275
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POINT
●COVID-19後遺症(post COVID-19 condition)は,新型コロナウイルス(SARS CoV-2)に感染して発症後3カ月を経ても,他に症状の原因となる診断がつかず,すくなくとも2カ月以上持続する徴候や症状と定義される.
●COVID-19後遺症はCOVID-19感染の重症度に関係なくみられ,さまざまな症状がみられる.そのなかで重症例(肺炎,重症呼吸不全で集中治療を要した患者)では,咳嗽や息苦しさといった呼吸器症状,および安静臥床による筋力低下が長期間持続して,回復への問題となる.
●COVID-19後遺症では,いまだ回復後の経過について不明な点が多く,その症状や原因について調査検討が必要である.
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